虫歯は放っておくと耐えられないほどの激痛を味わいます。
  
     一回治療して痛くなくなったからといってまた放置
  神経まで進行し、神経を抜かなければありません。
  
     一個でも虫歯があるかもしれないと思われる方進行する
  前にすぐに治療してください。
     
     今やらないと将来歯が一本
  もなくなり、喋れなくなるって事も考えられます。



■ 虫歯(むし歯)になってしまうと・・・

痛みが出てきておいしくご飯が食べられなくなったり、夜眠れなくなったりします。
痛みを我慢していると歯の神経が死んでしまい一旦痛みは治まることがありますが、そのまま放っておくと歯の中の細菌が増殖してまた痛みが出てきたり、残っている健康な歯に悪影響を与える恐れがあります。
進行した虫歯を放っておくと、最終的には歯を抜かなくてはならなくなります。
大きな虫歯をそのままにしていたり、歯が抜けたままにしておくと、歯並びが悪くなったり、噛み合わせが悪くなったりして、残っている全ての歯に対して悪影響を与えることもあります。


■ 虫歯(むし歯)の原因はプラーク(歯垢)です!

プラークはただの食べカスではなく、細菌の塊です!
この細菌が糖を分解して作る「酸」が虫歯の主な原因です!


■ pHが5.5以下になると、歯が溶けはじめる!
お口の中のpHは何もしていない時は6.7位の中性に維持されていて、この状態では絶対に虫歯は出来ません。
(pHは酸やアルカリの程度を示す単位。7は中性、7より大はアルカリ性、小は酸性)
しかし、糖を含んだ飲食物を摂取するとプラーク中の細菌が酸を産生し、お口の中のpHがどんどん下がっていきます。
そして、pHが5.5以下になるとついに歯が溶け始めます!
一度酸性になってしまったpHは、時間が経つと自然にもとのphである6.7に戻るのですが、pHが5.5以下の状態が長い時間続くと歯にポッカリと穴が空いてしまうのです!
また、酸性になったpHが中性に戻るまでは、状況により異なりますが大体40分位かかります


■ 虫歯は、自然に治ることは絶対にありません!
一度虫歯が出来て歯に穴が空いてしまうと、自然に治ることは絶対にありません!
放っておくと、どんどん進行する恐れがあります!
早く歯科医院へ行きましょう!
早期に治療をすれば痛い思いをする可能性も低くなりますし、
進行していない虫歯の場合には、削らずに様子見で済む場合もあります。
当然、治療にかかる時間や費用も少なくなります。


■ 早期発見・早期予防
昔は、虫歯は小さいうちに削って治すのが良いと信じられてきていましたが、その後様々な研究が行われた結果、適切な予防(歯磨きやフッ化物の利用)を行えば進行を止められる虫歯の場合には、削らずに様子を見たほうが歯が長持ちするということがわかってきました。
つまり、「早期発見・早期治療」ではなく、「早期発見・早期予防」です。
ただし、予防をしても進行を止められないような虫歯の場合には、当然治療が必要になります。
また、専門家が見ても治療するべきか予防するべきか、判断が難しい虫歯もあります。
そのような場合には、最低3ヶ月は様子を見て、虫歯が進行しているようであれば治療、進行していないのであれば予防で経過観察を続けるというのも一つの方法です。
(通常の虫歯であれば、3ヶ月~半年程度で急速に進行するということはほぼありません)


■ 「再石灰化」では、虫歯は治りません!
患者さんの中には、「虫歯は再石灰化で治ることもある」と思っている人が結構います。
再石灰化というのは歯の表面がほんの少し溶かされた場合に、唾液に含まれているカルシウムやリンがそこを修復するという現象です。
ただし!
この「ほんの少し溶かされた状態」というのは、一般の人が虫歯だと分かるレベルのものではありません!
再石灰化で完治する可能性があるのは、歯の表面がほんの少し溶かされて白くなっている状態(CO)ですが、これは唾液で歯が濡れている状態ではほとんど分かりません。
一般の人が虫歯だと分かる穴の空いている虫歯や痛みのある虫歯などは、再石灰化で自然に治ることは絶対にありません


虫歯予防は超簡単!

■ 虫歯予防の極意は、「お口の中のphを5.6以上に保つこと!」
お口の中のphは、普段は6.7位に維持されています。この状態では絶対虫歯になりません。
(pHとは酸やアルカリの程度を示す単位。7は中性、7より大はアルカリ性、小は酸性)
しかし、糖を含んだ飲食物を摂取するとプラーク中の細菌が酸を産生し、phが下がります。
そしてphが5.5以下になると、ついに歯が溶け始めます!
一度酸性になってしまったphは、時間が経つと自然にもとのphである6.7(中性)に戻るのですが、phが5.5以下の状態が長い時間続くと歯にポッカリと穴が空いてしまうのです!

■ 酸性になってしまったphは、徐々に中性に戻る!
酸性になってしまったphは、唾液の作用で徐々に中性に戻っていきます。
そして、phが5.6以上なると溶かされた歯が修復される「再石灰化」という現象が起こります。
再石灰化というのは歯の表面がほんの少し溶かされた時に、唾液に含まれているカルシウムやリンがそこを修復するという現象で、この再石灰化のおかげで簡単に虫歯は出来ないのです!
phを5.6以上に保てば歯が溶かされるのを防ぐだけではなく、再石灰化も促進されるのでさらに虫歯になりにくくなるのです!



虫歯になりにくい食事の方法

■ 寝る30分前には、飲食を控えましょう!
寝ている間は唾液の出る量がガクンと減ってしまうので、寝る前に飲食をするとお口の中のphが酸性に傾いたままになってしまい、非常に虫歯になりやすくなります。
もしも寝る前に飲食をした場合には、その後に必ず歯磨きを行うようにしましょう。
(その際、フッ素配合の歯磨き粉を併用すると効果的です)


■ おやつ(間食)は、できるだけ食後すぐに!
食事と食事の間におやつを食べると、食事で酸性に傾いたphがやっと中性に戻ってきた頃におやつによってまた酸性になってしまうので、非常に虫歯になりやすくなります。
おやつはできるだけ食後すぐに食べるか、もしくはおやつを食べたらすぐに歯を磨くようにすることで、虫歯になるリスクを低くすることができます。


pHとは

pHという言葉は、もうほとんどの方がご存じのことと思います。
近頃では「お肌のpH」とか「食生活のpH」などという風に、すでに私たちの生活の中にもpHという言葉が使われていますし、また、リトマス試験紙を使ったpHの実験をしたことを憶えている方も多いことでしょう。


「pH」は水溶液の性質を知るために必要な単位です。

「pH」とは、水溶液の性質をあらわすひとつの単位です。ちょうど長さをあらわすのに「m」(メートル)という単位があるように、水溶液の性質を知るために必要な単位なのです。
では、pHは水溶液のどのような性質をあらわす単位なのでしょうか。


酸性とアルカリ性

レモンのしぼり汁をなめてみると「すっぱい」味がします。また、石けん水はヌルヌルしてなめると少し「にがい」味がするはずです。
このレモンのしぼり汁に青色リトマス試験紙を浸すと試験紙は赤色になり、石けん水に赤色試験紙を浸すと青色になります。
試験紙が赤くなったレモンのしぼり汁は酸性、青くなった石けん水はアルカリ性です。
つまり、pHとはこのような水溶液の性質(酸性・アルカリ性の程度)をあらわす単位なのです。